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中国は「日韓・フィリピン・ベトナム」に同時に対応できるのか?

記事の概要

イギリス誌インディペンデントは25日、中国のアジアでの戦略に疑問を投げかける内容の記事を掲載した。

記事は最近の中国のアジア戦略を念頭に、中国は日韓と対抗し、同時にフィリピンやベトナムとの衝突に対応できるのかと疑問を呈した。

元の記事を読む→ 【2013年12月30日:新華経済

イギリスは引っ込んでなさい

中国との間に領土問題を抱える日本、韓国、フィリピン、ベトナム。日本と韓国、フィリピンはアメリカの同盟国(というか属国w)ですし、ベトナムもアメリカとの関係を強化している。

さらにベトナムは中国を背後からうかがう存在であるインドとも関係を深めている。そんな4ヶ国と同時に争って大丈夫なのかい?という記事です。

防空識別圏問題が発生した直後に自国の首相が中国を訪問し、懸念の一つも伝えずに、逆に経済面で仲良くしようねとがっちり握手してきたイギリスの新聞が何を書いてんだって感じですが。

このインディペンデントの記事を掲載したのが、中国の産経新聞と呼ばれる極右新聞「環球時報」です。恐らくこういう記事を掲載することで中国の民衆に危機感を煽り、やれるもんならやってみろ!的な世論形成を狙ってるのでしょうか?

でも大丈夫です、中国様。ご心配には及びません。

フィリピン人は好きですが…

まずまず、何よりもまず、日本と韓国は手を組みません。地球の歴史が続く限り永遠にあり得ません。笑) 僕は別に嫌韓派ではありませんが、政治面で日本と韓国が手を組むなど想像できませんし、ましてや協力して中国と対抗などあり得ないでしょう。

ベトナムですが、あの国は中国、フランス、アメリカなど大国に翻弄されてきた歴史を持ちます。大国の間でいかにバランスを取って動いて実利を見出すか、非常にリアリスティックな国です。そんなベトナムが中国と戦火を交えるとは思えません。日本、アメリカ、ドイツを引き付けて中国を巧みに牽制する、ってとこではないでしょうか。

そして我がフィリピンですが。

僕は基本的にフィリピンの人たちは好きです。良い人たちだと思います。しかし、しかしですよ、戦う民族とは思えません。どっちかというと、戦わずに我慢する民族だと思っています。苦笑

ベトナムは1,000年ほど中国に支配されていた時期がありましたが、その期間中でも何度か独立しました。中国から独立したあとはフランスの植民地になるまでの間、強大な中国の隣で独立を維持しました。そして第2次大戦後はフランスから独立し、ベトナム戦争ではアメリカを退却させ、中越紛争では人民解放軍を撤退させています。戦う民族です。

対してフィリピンは、国家としてまとまる前にスペインに植民地化され、米西戦争でスペインが敗れるとそのままサックリとアメリカに引き渡され、植民地主義が時代遅れになった第2次大戦後に独立を与えられたものの、軍事、政治、経済面でアメリカの属国状態です。戦って勝ったことがほとんどない民族です。

そんなフィリピンと同盟を組んで中国相手に戦火を交えるか? あり得ない選択ではないでしょうか。

ということで、日韓共同で中国と紛争はあり得ません。ベトナムは乗ってきません。フィリピンと同盟はあり得ません。ってことで、中国が4ヶ国相手に武力衝突する可能性はゼロです。ってか、憎たらしいですけど、やっぱり外交は日本より中国のほうが上手いですね。